2003/08

北アルプス

燕岳

日本では十年振りの超冷夏となったこの夏。
涼しいのは大いに結構なのだが、事実上梅雨が続いているのと同じで、
あまり晴れの日が期待出来ないうちに、8月も後半に入ってしまった。

今回いっしょに出かけることになったのは、
高い山にいっしょに行くのが実に2年振りの古ちゃん。
普段は仕事漬けで忙しいらしいが、何とか休みを取って北アルプスに行くという
気合いに押されて、夏山最盛期の週末小屋泊登山にお供することになった。
( この時期の休前日の小屋泊まりは、ちょっとした覚悟が必要だけどね )

フルに3日間歩くのかと思ってあちらこちらとプランを作ったわりには、
前夜発ではなくて朝出発だということが発覚したのが、なんと2日前・・・・・
当然、楽なプランに落ち着くことになる。

3日間も休みを使っておいて合戦尾根の往復だけなんてことが、
黒田さんや久保田先生の耳に入ったら、おそらく殴られるかもしれないが、
許してもらおう・・・  ( ほら、先月歩き過ぎて死にそうだったしい〜 )

この夏はまだ写真をちゃんと撮れてないので、今回は写真をゆっくり
撮れるようにゆったりとしたプランで行きたかったし、何と言っても
疲れて死にそうにならずに楽して歩きたかったのだ。 ( 久しぶりにね〜 )

08/22 (金)  千葉 → 三鷹 → 中央道 → 安曇野泊
08/23 (土)  安曇野 → 中房温泉登山口 → 合戦尾根 → 燕岳 → 燕山荘泊
08/24 (日)  燕山荘 → 合戦尾根 → 安曇野 → 中央道 → 三鷹 → 千葉

08月 22日 (金)     曇り 後ち 快晴

最近の生活リズムからしておそらく寝ずに出かけることになるだろうと思っていたが、
用意をした後、特にすることもなかったので、2時半頃、電気を消して寝てみることにした。
案の定、やはり眠れずに朝を迎えてしまった。

平日の朝は普通の時間に首都高速を通ったのでは大渋滞にはまって動けなくなってしまう為、
6時頃には出かけようかと思っていたが、朝になっていろいろと済ませておこうと思うことが
発生してしまい、結局15分ぐらい遅れて出発した。

ちょっとまずいかな〜と思ったりもしたが、予感は的中してしまった。
京葉道路に入った途端にすぐに渋滞に捉まってしまう。

この渋滞はとりあえず船橋付近までだからまあ良かったが、
問題はその先、やっぱり首都高速だった。
荒川の橋の上でとうとう車が停まってしまった。
両国から混雑するのは覚悟していたが、ここから渋滞するとはねえ・・・

予定では7時半過ぎ頃に三鷹で古ちゃんを拾うことになっていたが、
ここでこの調子だと120%無理なので、電話して遅くなる旨を伝えた後、
ひたすら前の車のテールランプと睨めっこが続く・・・・・

7号の小松川線は2車線だが、料金所の所は車線数が多い。
( 普通はどこでもそうだねえ〜 )  料金所の向こう側では車が4列で停まっており、
4列が本線の2列に入るのに渋滞してしまっていた。    考えてみるとこの先の
6号向島線との合流地点では、更に車線が1車線に減ってしまうのだ。

そりゃ〜渋滞しない方がおかしいわな。
2車線+2車線=2車線なら渋滞するに決まってるだろ・・・・・
ここ両国JCTを通る時はいつも混んでるので、
いっつもそう思う・・・  というか思わされる。

それにしても私なんかは、車が停まってしまうほどの激しい渋滞は遊びに行く時ぐらいだし、
しかも平日の朝なんてことは稀にしかないから、まだ良いと思うのだけど、
仕事で毎日この渋滞にはまっている人は凄いなあと思う・・・

この精神的ストレスや時間の無駄、長時間の排気ガスによる大気汚染などを考えると、
やっぱり過疎化している田舎に高速自動車道を建設しろなんていう話より、
首都高速を先に改善した方がよっぽど景気対策や環境対策にも効果が大きいと
思ってしまうのだが、どうなんだろうねえ。

しかしあの継ぎ接ぎだらけの首都高速に
これ以上車線を増設しろというのも、結構難しいよねえ〜
通勤電車の問題も同じだと思うけど、通行時間帯によって料金に差をつけるとか、
何とか混雑を緩和する良い知恵はないものだろうか。

ようやく6号向島線に入る。  なんとこちらの方がまだ流れているじゃないか・・・・・
ここ、箱崎・江戸橋といったら首都高速の中でも屈指の渋滞のメッカなんだけどね〜
三宅坂を過ぎて4号新宿線に入ると、どんどん流れるようになったが、
逆に対向側は渋滞していた。   やっぱり都心に流入する車が多いんだねえ−
結局40分程度遅れて古ちゃんを拾って三鷹を出た。

あ〜、お疲れお疲れと思っていたら、またしても問題が発生してしまう・・・・・
前に同じように三鷹を出て、中央道の調布 I Cから高速に乗った時は
すんなり調布 I Cに着いたのだけど、今回はどっかで曲がる所を間違えてしまい、
なんと住宅路地の中をぐるぐる、高速の下をぐるぐる・・・・・
古ちゃんは普段車を運転しないし、この辺の地理も知らないらしく、全然あてにならない。

とんでもない住宅地の中の狭い路地をまわった後、
ようやくわかる所に出て、とりあえずファミレスに入る。

昨晩は寝てないので、この時間になって( 9時過ぎ頃 )目がショボショボし始めてきた。
朝食を食べた後、調布 I Cから中央道に乗り、ようやく一安心することになった。
ま〜今日は移動するだけだし、時間はたくさんあるから焦ることはなかったから良かった。

中央道を走っていると左側に南アルプス、右側に八ヶ岳が見えてくる。
今日は天気は良いのだが、山の上は午前中からガスが沸いていて、
どうも稜線は駄目のようだ。

古ちゃんは山に行く時は大概、ガスだの雨だのと、お天気にはあまり恵まれないらしい。
私も今年は6月7月とずっと晴れに当たっていない。
天気予報では今週末は良いらしいけど・・・

双葉SAに休憩で立ち寄ると外はかなり暑い。
上空には青空が広がり、数日前までの冷夏はどこ? って感じだ。
豊科 I Cで高速を降り、安曇野の町でも、この晴天は続いていた。
今日泊まる宿と明日の朝の乗り合いタクシーの停留所を見つけて
確認した後、蕎麦屋を探し始める。

この辺のエリアに来ると、やはり蕎麦を食べようかということになるねえ−。
この辺の蕎麦屋は自宅でネット検索して、いろいろあちこちにあることは
わかっていたのだが、うちにはプリンターが無く、
印刷した紙を持って来れなかったので、あまり役に立たなかった。
しかし乗り合いタクシーの停留所からすぐの所に案内を見つけて、とりあえずそこに入る。
店は結構凝った感じのようで、
平日の午後と空いていたせいもあってか、わりと良い感じに思えた。

蕎麦を食べた後、温泉に入る為に乗り合いタクシーの停留所の方へ戻る。( 隣なのですぐだ )
停留所は登山者の為に駐車場を提供している町営しゃくなげ荘の所にあり、
その隣には何とか温泉館という温泉施設があるのだが、温泉に入る前にその傍にある
「八面大王の噴水塔」という所に立ち寄ってみた。

ここは今年の春に改装されて足場湯になっていた。
踵より少し高いぐらいまで温泉が張ってあり、その周りを囲うように座れるようになっている。
しかし底には丸太や小石などが設置してあり、足の裏を刺激出来るように作られていて、
小石の上に立つとかなり足の裏が痛かった。
( たいしたこと無さそうに見えるんだけどねえ・・・・・ )

温泉館の方に風呂に入りに行くと、料金は400円と安いのだが、お風呂のお湯が熱い!!
結構熱いのでそう長くも入っておれず、さっさと出て来て休憩室で
畳の上に寝転がると、これが結構気持ち良い。
休憩室はそう広くはないが平日だったせいか空いていた。

温泉を出ると畑に向日葵が集団で咲いているので立ち寄ってみるが、
皆夕日と反対の方に顔を向けている。
向日葵って太陽の方に顔を向ける花だと思ったけど、1日で東から西まで半周するんだっけか?
( いや〜そんなことはないなあ・・・  みんな東に顔を向けてたけど・・・ )

17時頃になっていたので、さっさとペンションに行ってチェックインしてから、
腹減らしの為にしばらく外を歩き回ることにした。
しかしこの辺は田園風景が広がっていて、何とも長閑な所だねえ〜

ペンションのオーナーは少し建物に凝っているのか、ペンションがちと変わった感じの造りだ。
後から無理やり展望台のようなものを増築したような感じになっている。
食堂には登山ザックやスノーシュー、カヌーの道具などが展示してあったり、
外にも道具があったりした。  ここのオーナー夫婦、結構アウトドア派のようだねえ〜

昨夜貫徹で寝てなかったせいか、この夜は眠れな〜〜い、と悩むこともなく寝ることができた。

08月 23日 (土)     曇り 後ち 快晴

朝起きて外を見ると、西側のアルプスの山々は青空に包まれ、とても良い天気だ。
乗り合いタクシーの時間が決まっているので、朝食の後とっととチェックアウトをして、
しゃくなげ荘の駐車場へと向かう。

少し奥の方の登山者専用駐車場に車を置いて、停留所へ戻ってくるが、
結局ここから乗り合いタクシーに乗ったのは、私たちだけだった。
乗り合いタクシーは20人ぐらい乗れるようで、穂高駅から来たのだが、
最初から乗っていた乗客は2人しかいない。
土曜日なのに随分と空いているもんだなあ〜と思う。
やはり普通の登山者は早朝の便で行くか、
又は中房温泉まで直接マイカーで入る人が多いのだろう?

中房温泉登山口までの間の山道をぐねぐねと走る合間に窓の外を見ると、
松本方面の上空に何故かレンズ雲のような雲がいくつか浮かんでいるのが見える・・・
朝からいやなものを見てしまった。

折角これから山に入ろうとしているのに、
悪天の兆しである雲が出ているなんて結構ガッカリなものである。
中房温泉が近づくにつれ、林道に駐車しているマイカーの数が増えてくる。
いつも忘れているのだが、中房温泉宿泊者でなくても、
少し下の方に町営の駐車場があったんだねえ・・・  でも一杯のようだ。

登山口には予定より15分ぐらい早く着いた。  結構思ったより登山者がいるものだね〜
以前ここから山に入った時は早朝に着いて6時半頃歩き出したのだけど、
その時もたくさん人がいたことを思い出す。
でもそうか、私たちのように今日燕山荘泊まりの人は、
この時間でも十分なのだから、たくさんいるわけだ。
準備が整い9時半頃、いよいよ合戦尾根へと入って行った。

のっけから急な登りが続くが、勾配がきついだけで
脚の運び具合はわりと楽であり、そんなにはきつくない。
第一ベンチ、第二ベンチと、ちょうど30分から40分程度おきぐらいに、
休憩ポイントが現れるのでGOODだ。

麓の方はまだ樹林帯の中なので、景色はあまり見えないが、
日陰なのでまだそんなに暑くない。
しかしたまに日向になると、全身から汗が噴き出して止まらない。
( 暑い!! 冷夏はどこ行った? )

今回は燕山荘まで4時間強しかないし、昨晩はちゃんと眠っているので、
久しぶりに三脚を担いで歩いてみた。
またザックをいつもより結構軽くしていることもあってか、
今回は快調快調、かなり楽な感じだ。
やっぱり山歩きはこうじゃないとねえ〜、とつくづく思う。
( だって今回は42Lザックだしい〜 笑 )

第三ベンチに着くと、かなりの登山客が休憩している。
げげげ−、こいつら皆燕山荘泊まりかあ・・・・・
まあ8月の土曜日なんだし、しょうがないねえ・・・
しかし相変わらず中高年が多いねえ−。
あんまり人が多いので、ここでは休まずにさっさと先へ進む。

適度な時間が過ぎる頃、次の富士見ベンチに到着する。
ここはそうでもなかったので休憩タイムにする。
それにしても周囲の中高年を見ていると、
ほんとに荷物が軽そうな人が結構いるんだねえ〜

荷物はでかければ良いというものではないと思うけど、いくらなんでも
小学生の遠足じゃないんだし、その中に何が入っているの?
って聞きたくなるような人もいる。  ・・・・・自己責任なんだけどねえ〜

富士見ベンチを後にして、次は合戦小屋を目指して歩き出す。

相変わらず樹林帯は続いているが、所々に花崗岩の白い地面が顔を出すようになってくる。
またボチボチではあるが、大きな岩場も現れるようになってきた。
樹林の隙間から見えている表銀座の稜線や大天井岳の方は、綺麗な青空が見えており、
今日稜線歩きをする人はさぞかし良い眺めだろうな〜と思う。

合戦小屋まであと7分のプレートを過ぎてしばらく進むと、
大勢の人の声が聞こえてきて合戦小屋に到着する。

さすがにここは休憩している登山客で一杯だ。

ここの名物はスイカだが、
さすがに今日のこの暑さでよく売れているようだった。
私たちも買ったけどやっぱり美味いねえ〜、今年初めて食ったよ。

   合戦小屋名物のスイカ

奥のテント内のテーブルが空いていたので、しばらくはそこで長めの休憩時間となった。

13時過ぎ頃までお昼を食べたり、お湯を沸かしたりしてゆっくりしていたが混んでもいたし、
そろそろ支度をして13時20分頃、いよいよ最後の稜線への区間へと出発した。

ここからしばらくはまだ樹林帯が続くが、
表銀座の稜線の方には槍ヶ岳の姿が見えるようになってくる。
でも今日はちょっと雲がモクモクしていてあまり美しい姿ではないねえ〜
まあ既に午後だしい・・・

しばらく歩いていくと、ついに見通しの良い場所に出て、
向こうの稜線の上に燕山荘の姿が見えた。
ここまで来ればもうあとは40分ぐらいで着くだろうから、安〜心。
( なんて楽チンな・・・ )

燕山荘の下付近は、結構お花がたくさん咲いていたような記憶があったが、
思った程でもなかった。    トリカブトはまあたくさん咲いていたけど、
以前ほどではないような気がする・・・    冷夏のせいだろうか?

今回は花を撮ろうかなということで、古ちゃんが一眼レフカメラを持って来ていた。
合戦尾根は大変だからとしまっていたが、合戦小屋から上は
持って歩いても大丈夫だろうということで、写真撮りながら歩いている。
一眼レフとはいっても、フルオートで押すだけのバカチョンと同じ使い方らしい。
う〜ん、勿体ない・・・

時間も豊富にあるし荷物も重くないので、疲れることなく燕山荘に到着する。
稜線に出ると西側の裏銀座の山並みがはっきりと見えており、
また西側からの風が気持ち良く吹き付けてくる。
受け付けする前に、しばらく稜線で写真撮影にのめってしまった。

そろそろ受け付け済ませるかということで受け付けを済ませると、
今日の割り当ては別館だった。   燕山荘の施設の中で一番南側にある建物だ。
やっぱり結構人はたくさん入っているようだねえ〜

一息ついてから、燕岳に行ってみることにして、写真の道具だけ持って小屋を出た。
上空には青空が広がっており、どうやらこの分なら夕立の心配はなさそうだ。

途中には少しコマクサが咲いている場所もあったが、な〜んかコマクサがしょぼ−い・・・
時期がもう遅いのだろうかねえ〜
それにしても空身はなんて楽なのだ、いや〜ほんとに楽チンだ( 笑 )

レンズ雲・吊るし雲

山岳地特有の雲で、
上空では強い風が吹いており、
天気を急変させる前兆と言われている。

今回は翌日の未明に
かなり怪しい雲が広がったが、
当日翌日共に日中は良い天気となった。

     写真中央は鹿島槍ヶ岳

燕岳はやはり特徴的だ。
花崗岩の白砂に這松の緑という絵はなかなか独特なものがあるねえ〜
太陽の陽射しを受けているので、白砂が青空に映えて美しい感じに見える。

ここを登っていると、初めてブロッケン現象を見た時のことを思い出す。
今日は周辺にガスが沸いてないが、その時は東側の谷間にガスが
埋まっていたので、背後から陽光が射し、三重ブロッケンを見ることが出来たのだ。

もう少し上の方へ登っていくと、木の階段を整備してある所があるが、
確かこれ初めて5年前に来た時、整備の最中だったやつだ。
今ではすっかり綺麗になっている。 ( 当たり前だ )
間もなく山頂が近づいてきたが、結構人がいるのでいまいち・・・
ここの山頂は非常に狭いのだ。
人が10人ぐらいいたらもう一杯って感じだろうか。

しばらく山頂の端の方で大人しくしていたが、
結構風が強くで寒いので、少し裏側の方に降りてみる・・・・・  でもやっぱり寒かった。
少し下の方の広くなっている所で写真撮ったりしていたら、そのうち山頂が静かになり、
再び登ってみると、人がいなくなっていたので、ここぞとばかりに山頂で写真を撮る。
今日は360度全ての方向に視界が利いており、陽も射しているので撮影が結構楽しい。

燕岳山頂 ( 2763m )

昨年行った餓鬼岳が結構近く見える。

向こうからこっちを見た時はもっと遠そうに思えたけど。

槍穂高から裏銀座、立山の方面は一応稜線は見えてはいるが、、
稜線付近にはガスが多く夕方なのでかなり灰色っぽい感じになってしまっていた。

北側は鹿島槍までは見えるがその先はガスで見えない。
東側は天気はまあまあだが、少し遠いのであまりはっきりは見えなくなっていた。

16時半を過ぎていたので、そろそろ燕山荘へ戻ることにして降り始めたが、
何か来た時と道が違う。      あれっとは思ったが踏み跡あるし、
まあ行けるだろうと思って進んで行くと、整備された木の階段の途中で本道に出た。
それにしてもこの辺には奇怪な岩がたくさんあるけど、どうやって出来たのだろうねえ〜

燕山荘には17時過ぎ頃戻った。
今日はまだビールを飲んでいなかったので飲みたいのだが、夕食が17時半からなので、
あまりゆっくりも出来ない。とりあえずジョッキの小だけ飲んで部屋に戻る。

食事の為に本館の食堂へ行くと、相変わらずの人の多さだったが、まあ土曜だし当たり前か・・・
5年前の時は奥の上の方にTVが置いてあるだけだったが、
今は大きな薄い画面のTVが壁につけてある。
液晶TVだろうか、今話題のプラズマTVだろうか? でもプラズマTVはまだ早いだろ・・・

TVにはずっと明日の天気予報が映ったままだった。
明日の穂高は終日晴天マークとなっている。   あれだけ吊るし雲やレンズ雲が
派手に出ていたのに、本当に明日は良いお天気なんだろうか・・・・・
ちょっと気がかりではあるが、まあ考えても仕方がない。

ここでは24時間お茶が飲めるようにしてあり、また登山者が水筒等を持って来れば、
お茶を好きなだけ入れて出かけることが出来るのだ。
ちょっと暑さが引いてくる時期ならありがたいサービスだねえ〜

燕山荘に泊まるのは2回目だけど、
こちらのスタッフの人たちは結構躾がしっかりしてるような印象を受ける。
食事の際に必ずいろんな注意点や案内等について、こちらのスタッフが説明をしてくれる。
ここの名物イベントにオーナーが生でアルプホルンを吹いてくれるというのがあるが、
今日は夕食の後に年1回のクラシック生演奏会を行うのだそうだ・・・
前回同様、またしてもアルプホルンを外してしまった。

食事の後、外に出るとまだ明るく、周囲の山々は姿を見せていた。
常念山脈にはガスは殆どかかっていないが、
裏銀座から槍穂高の山並みにかけては、ずっと山肌にガスがかかっている。
風も強いし写真を撮るわけでもないので、とりあえず別館に戻ることにした。

別館に戻り自分たちのスペースの所へ行くと、8人のスペースの所にまだ6人のままだそうだ。
さすがにもう18時半近いので、これから客が増えることはないだろう・・・
良かった、キチキチにならなくて。

既に布団が敷いてあり、特にすることもないので、横になっていると雰囲気的には
そのまま寝てしまいそうな感じだが、いつもの調子でこんな時間に寝るわけがない。
周囲の様子はすっかりお休みモードの雰囲気だが、1時間程ゴロゴロした頃か
古ちゃんが起き出し、クラシック
コンサートに行かないかというので、
まあ眠ることもなさそうだし、行ってみることにして本館の方へ出かけた。

本館の傍まで来ると、既に開演時間を過ぎている為、
食堂の中は人で一杯になっており、外のベンチからも人が中を眺めているのが見えた。
中には入れそうもない感じなので、とりあえず外のベンチの所から中を見ることにする。
演奏はまだ始まってなかったが、いろいろと担当者が説明をしているようだ。

途中でスタッフの一人が窓を全開にしてくれたので、結構よく聞こえるようになったのだが、
実際に演奏が始まってしばらくしたら、別のスタッフが窓を全部閉めてしまったので、
途端に聴こえる音が小さくなってしまった。

小屋の玄関付近はまだ人が少なそうな感じに見えたので、ちょっと偵察に
行こうとしたら、途中で穴場を発見。     カップルが1組いるだけだが、
ベンチに座れて尚且つ窓が開いており、音がよく聞こえる場所だった。
二人してこっちに移動して座り込むが、何ともラッキーなことに、
こちらのベンチは座ると東側を向くことが出来るので穂高町の夜景が見え、
且つ上空には星空が見えるというおめでたい環境だ。  寒いことを除けばね・・・

中から聴こえてくる演奏は、日本の曲や海外の曲などいろいろだ。
結構音量があるので外でも大きな音で聞こえており、
これならすぐ下のテント場までもよく聴こえているだろう。

このコンサートは今日は21〜22時頃まであるらしく、本館の人はそれまで寝られないらしい。
朝早く出かけようと思っている登山者には、ちょっと迷惑な話だったかもしれないねえ〜( 笑 )

その後寒くなってきたので、本館の中に入って玄関で聴くことにした。
ここからだと演奏者をやや後ろから見ることになるが、まあ音も十分聴こえるし悪くない環境だ。
演奏しているのは、学生の音楽チームで7〜8人ぐらいとそんなに大きいわけではないが、
山小屋で生のクラシック音楽を聴くのもいいものだなあ〜と感じる。

そもそもクラシック自体を聴く機会があまり無いし、
生となると音楽全体を通しても全然そんな機会が無いからね〜
いろいろそれなりの有名らしい曲を聴くのも優雅で良いけど、
バイオリンで水戸黄門の主題歌というのも、なかなか笑えていいもんだねえ。

宴も酣の頃になると、燕山荘のオーナーの息子さんが盛大な拍手と共に登場し、
メインとして演奏が始まる。   中学生だか高校生だか忘れたがまだ若く、
今日は下界でテニスの試合を済ませてから、この演奏会の為にここまで歩いてきたのだそうだ。
いや〜若者は元気だねえ〜!!

コンサートも終了の時間が近づくと、最後は全員で「早春賦」の合唱となった。
カラオケの雰囲気と違って、こういう慎ましやかな音楽の空間の中にいるのも
良いものだな〜と思いながら、コンサートは終了となった。

外に出て別館の方へ向かっていると、やはり風は強く結構寒い。
小屋に沿って歩くので、ランプなしでもまあ歩けるのだが、二人してヘッドランプの
調子が悪く、使い物にならないという実はとても笑えない状況が何故かそこにはあった。
( いつから調子悪くなったのだろう・・・ )

別館に戻る途中、結構上空には星がたくさん出ていたので、
しばらくの間、星の写真を撮ってみることにした。
私はTシャツの上にフリース1枚というちょっと舐めた恰好だが、
古ちゃんは寒がりなので、何やらたくさん着込んだ挙句に
レインスーツ上下をしっかり纏い、何とも重厚な装備という感じだ。

古ちゃんが、先に行っててというので玄関の方へ出て行くと、
何故か古ちゃんが既に靴を履く所にいるではないか・・・
はあ〜? なんで俺を飛び越えてもうここにいるの〜???
まるでMr.マリックの世界みたいだ。  思わず声をかけようとしていたら、
後ろの扉が開いて何と古ちゃんが出て来たのだ・・・  んんん?????

じゃあここにいる人は一体誰?  確かにうつむいて携帯をいじっていたので
顔は見えなかったのだが、服装、背丈、髪型が実にそっくりだった為、
すっかり古ちゃんだと思い込んでいたのだが、実は別人だった。
そっくりだったので間違えちゃいましたよ、と言ったら顔を上げたので、
見ると確かに顔は違う人だった。    いや〜びっくりびっくり!!
山の中でこんなに姿がそっくりな人に会うこともあるんだねえ〜・・・・・
まさに夏休み特別企画、真夏の夜のミステリーだった。

本館と別館の間にヘリポートがあり、そこからは穂高の夜景も綺麗に見ることが出来る。
夜景やら星やらの写真を撮るなんて、随分久しぶりのような気がする。
久しぶりにケーブルレリーズが活躍した。

1枚の写真を撮るのに
2〜3分かかる為、その間は
動けなくて結構寒さが厳しい。

  安曇野の夜景

上空にはかなり星が出ているのだが、
まだ小屋の明かりがたくさん点いている為、いまいちよく見えない。
雲が出ている部分もあるが、流れ星や天の川も見ることが出来て、なかなか結構な夜空だった。

そのうち寒くてしょうがなくなってきたので別館に戻ると、
小屋のランプはまだ点いていたが、すっかり小屋内はお休みモード一色だった。

小屋のランプが21時半に消灯すると、眠れない夜が延々と始まった。
2時過ぎ頃までは眠れずに起きていた記憶があったが、その後少しウトウトしたような気もする。

08月 24日 (日)     曇り 後ち 快晴

ふと目が覚めると、どうやら朝のようだ。
周囲はまだ皆寝ているようなので、まだ早い時間らしい。
小屋の外ではゴウゴウと風が小屋を叩きつける音が聞こえる。
そういえば夜中もずっと聞こえていた。

しばらくゴロゴロした後、窓から少し外を覗いて見ると、
やや明るくはなっているようだが、曇りっぽい感じがする。
実際に外を見てみようかと思って出てみると、
空は一面に怪しい雲に包まれており、お世辞にも良い天気とは言い難い。

東の方は日が昇る部分だけはオレンジ色になっているが、
その上にはすぐ上空の雲が被さるように広がっている。
風が非常に強くてそう長く外にはいられないと
いう感じだが、槍穂高連峰の方を見ると稜線ははっきり見えていた。

西側の方の空はわりと青空が広がっているようなので、おそらく裏銀座の方は綺麗に
見えるのだろうとは思ったが、小屋の裏手に出ると西風が強すぎて洒落にならないので、
そちらは眺めに行かずにさっさと小屋の中に潜ってしまった。

自分のスペースに戻ると周囲はまだ寝ているようで、
とりあえず自分もまた布団に潜って横になった。
横になりながら、しかしあのどんよりとした雲はなあ・・・ と考えると、
今日は雨が降るのかなあと気分がやや暗めになってしまう。
やはりあれだけ昨日悪天の前兆の雲が出ていたのだからそうなのだろうか・・・

しばらくすると古ちゃんも起きてきたので、支度をしてからカメラを持って外に出た。
朝食の時間までまだ少し時間があるので、
その前に少し写真を撮ってみるかという話になったからだ。

別館の前で東側を見た時はかなり雲の多い空模様だが、
ヘリポートの所まで来て北側を見ると、北側の方はかなり青空が広がっていて、
燕岳や餓鬼岳などは綺麗に見ることが出来た。
しかし昨日同様、長野方面の上空には、やっぱり吊るし雲がたくさん顔を並べており、
結構大きい雲を形成している。

東側の浅間山方面や美ヶ原方面は雲に覆われているので少し暗いのだが、
ちょっとした雲の隙間から太陽の光が差し込んでいて、
これが光のカーテンのような様相を成しており、なかなか良い感じを醸し出していた。

しばらく写真を撮った後、朝食の為に本館へ向かう。
山小屋の食事の際には、同じテーブルでもお茶や御飯に手が届かない為、
お互いに相手のものを用意し合うことはよくある光景だ。

今回も漏れなくそうなり、最後にテーブルについたおばちゃんたちが、私たちの分を用意しようと
してくれるのは有難いことなのだが、このおばちゃんたち、私たちのことを
完全に夫婦だと思ったらしく、何の疑いも持たずにずっと御主人、奥さんと連呼していた。
・・・・・まあ特に何も言わず、はいはいって言ってたけど、そういう歳なんだねえ〜 (−−)

壁掛けTVでは今日も天気予報が映し出されていたが、昨日の予報と違って
今日の天気は、穂高地方は晴れ後雨になっているじゃないか〜
まあ下山するのは午前中のうちだろうからいいけどねえ・・・・・

私たちのテーブルは出入り口のすぐ前だったので、食事を終えた人たちがよく出て行くのだが、
中学生ぐらいの子供が食堂を出る時に、何と回れ右をしてお辞儀をして出て行くではないか。
思わず、随分しっかりした子供だなあと感心する。
今時あまりああいう子供の姿って見ないもんねえ〜

食事を終えて玄関を出ると、正面に燕岳の姿が綺麗に見えているが、
太陽が大きな雲の中に入っている為、陽が当たらず、描写的にはあまり美しくなかった。
とりあえず別館に戻って荷物の用意をする。

中房温泉からの乗り合いタクシーは朝の次はもう15時半なので、結構時間が空いてしまう。
お昼過ぎに降りれば、まあその間にお風呂に入るとそれなりの時間になりそうだが、
お昼過ぎに降りるとしても出発はかなりゆっくり出来る為、
結構燕岳でゆっくり出来ることになるのだが、働き者の古ちゃんは仕事が忙しいようで
翌日も朝早く、なるべくなら早く帰り着きたいみたいでタクシーで帰ろうと言う。

2003年版の地図には、中房温泉から穂高駅まで8000円と書いてあるので、
おそらく車を置いてあるしゃくなげ荘の駐車場まででも7000円ぐらいするのではないかな〜と
思ってしまうのだが、2000円くれればあと出すからと、凄い気合の入りようだ。
とりあえず相乗り者がいることを期待して、早めに降りることにして別館を後にした。

再び本館の前まで戻ってくると、
先ほどよりはだいぶ陽射しの感じが強くなってきており、
槍穂高連峰や裏銀座の山々にも、陽が当たりかけていた。

燕山荘前のでかい道標

しばらく周辺で写真を撮ったりしていたが、風がそれなりに強く、
寒がりの古ちゃんは本館の中へお茶を飲みに入って行った。

上空は相変わらず強い風が吹いているようで、雲が激しく変化している。
吊るし雲も昨日と同じ所に健全にその姿を保っている。

しばらく写真を撮った後、結構風が強かったので東側の斜面に身を隠していると、
古ちゃんが戻って来て、食堂でオーナーがアルプホルンを吹いていたよ、と言う。
天気良いんだから外でやってくれればいいのに、また聞き損なったじゃないか・・・・・


     燕山荘前より燕岳           燕山荘と槍ヶ岳

記念写真を撮ってからいよいよ下山を始めるが、タイミング悪く集団の後ろについてしまう。

明け方上空を見た時は空のうち半分はモクモクと雲に覆われていたが、
今ではすっかり青空が広がり、普通の良い天気という感じで、
本当に夕方は雨が降るのだろうかというほど、すっきりしている。

燕山荘の前は稜線上なので、風が強くてフリースの上からレインスーツを着ていたが、
下山を始めて東側の斜面を降り始めた途端、西風が無くなってしまい、
どんどん暑くなっていくのがわかる。

合戦沢ノ頭までは稜線的だし傾斜も緩いので、そこで脱げばいいかと思って
歩いて行ったが、そこは広めの休憩ポイントなので集団が休憩していた。
合戦小屋は近いので当然さっさとそのまま通過する。

しばらく降ると、ほどなく合戦小屋に到着するが、やはり昨日ほどは混雑してないねえ〜

テーブルで休んでいると、さっき合戦沢ノ頭で休んでいた中学生ぐらいの集団が降りて来た。
古ちゃんが、中学生は( 燕山荘で )男の子ばっかりしか見なかったけどねえ〜、と言うので、
今降りて来た集団を指差して、女の子もいるよと言うと、あれ〜そうだねえ・・・ というお返事。
古ちゃん若い男しか見てないでしょと言うと、管理人の発言は悪意に満ちてるという返し・・・
決して、わたくしの言葉に悪意なんてものは無いんだけどねえ〜・・・ ( とっても不思議だ )

合戦小屋を後にすると、ここからは急な勾配の降り坂が始まる。
上空の空は降って行くにつれてどんどん青空が増していき、
どう見ても雨が降るような天気には逆行している。

時折り、表銀座の稜線の方を眺めると、
雲ひとつ無い素晴らしい青い空に緑の稜線が綺麗に映えている。
今回は内容が楽な歩きだった為、全然きつくないし脚も痛くないので、快調に降りて行ける。
三脚も手で担いでいるが、全然問題無し。
しかしこれからはあまり写真撮るものもないんだよねえ・・・

富士見ベンチから第三ベンチへと下って行くが、
今日は終始前後に他の登山客がくっついての歩きだった。
第三ベンチを過ぎる頃から、登って来る登山者との交互通行の為に、
待つシーンが結構増えてくるようになる。
ふと何でこんなに登りの客がいるのだろうと思ったりもするが、
よく考えたら昨日自分たちが登っている時間と同じような時間帯だったから、
別におかしくもないことだった。

降っている途中で、何気に前の大学生らしき集団を見ると、
ジーパンにスニーカーといった服装の奴がいる。
ちょっとどうかとも感じたが、まあ本人がそれで動きやすいと
感じているのなら問題はないか、とも思える。
他人に迷惑かけてる訳でもないしねえ〜

そのうち集団を追い越し、さくさくと降っていると、第二ベンチに到着する。
しかしベンチは日向しか空いていなかった。( 当然だよね〜、この暑さだしい〜 )
私たちも立ったまま、向かい側の日陰にさっさと入って休むことにした。
後からやって来る人たちも、やはり皆さんベンチよりも日陰の方を選んで休憩する人が殆どだ。

第二ベンチを出ると、30分もしないうちに第一ベンチが見えてきた。
第一ベンチでは日陰のベンチが空いていたのでちょっと休んでいたが、
向こうの方の集団が出て行ったので、そちら側に移動して真面目に休憩することにした。

昨日は時間が無くてコーヒーを飲むことは出来なかったが、
今日は時間があるのでここで飲むことにする。

普段はあまりコーヒーを飲むことはないのだが、この前権現岳に行った時に、
久保田先生がお作りになっているのを見て、何となく良さそうだなあ〜と思い、
モンカフェドリップコーヒーを買ってみたのだ。

フィルターを使ってポトポトやっていると、何となくちょっと贅沢な雰囲気があっていいねえ〜
ただ、今の時期にこの天気だと暑いので、もう少し涼しい時期の方が良いかもしれないね。

少し長めに休んだ後、第一ベンチを出発すると、程なく中房温泉の登山口に出た。
上空は誰がどう見ても素晴らしい青空で、雨が降るとはとても思えないお天気だ。

最後に登山口の看板の前で記念写真を撮っていたら、
タイマーの作動中に気づかないお姉ちゃんがやって来てしまった。
直前で気づいて避けたけど、しっかり写真には写っていた・・・・・
あんなにでかい三脚を立てているにも拘らず、何かに没頭しながら歩いていたようで、
全然気づかなかったらしい。     ちゃんと前見て歩こうよ。

タクシー乗り場の方へ行ってみるが、相乗りしそうな人は見当たらなかった。
まあしょうがないかということでタクシーに乗り込み、中房温泉を後にする。
樹林帯の中の道路は窓を開けていると、とても爽やかな風が入ってきて気持ちが良い。

だんだん民家などの姿が増えてきて、穂高の町へと入って行く。
結構近い所まで来たかなという付近で、タクシーの運ちゃんが
昼飯を買わせてくれということで、途中のパン屋に寄り道する。
ここのパン屋は結構美味いらしく、よく買うのだそうだ。
中房温泉で客待ちしてたら、たしかに昼飯もまともに食べられんだろうねえ・・・  大変だ。

マイカーを置いている駐車場にはすぐに着いた。
車をみると、何やら動物の足跡がガラスやら屋根の上やらにたくさん付いている。
狸かな・・・ 何だろうねえ〜

その後、私たちはすぐお風呂に入りに行った。
一昨日と同じ所であり、相変わらず風呂が熱い!!
勿論長湯することなく出てしまうと、またまた蕎麦を食べに行ってしまった。

今度は少し車で走り、一昨日と違う店を探してみる。
とりあえず今走っている道路に案内が出ている店で
いいかということで、そこへ行ってみると結構混んでいたが、何とか待たずに入ることが出来た。

ここの蕎麦は、量は普通に頼めるのだが、頼んだ分が
一枚の笊に盛られてくるので、笊がでっか〜い!!

一瞬、本当に食べられるのかねえ、と思ってしまう。
思わず記念写真を撮ってしまった。

ここの笊は大きい!

私たちは結構美味いと言って食べていたのだけど、
私たちの次に店を出てきた家族連れ風の連中は、何だかんだと
散々文句を言って、車に戻って行ったのだそうだ。( 古ちゃん 談 )
しゃべりが関西風だったらしいけど、地域が違うと蕎麦も全然味が違うのだろうか・・・・・

店を出た後、豊科 I Cへ向かい始めたのだけど、しばらくは道路のあちこちに
蕎麦屋の案内看板が出てたりするので、帰り道に蕎麦屋チェックをしてみようということで、
ちょっと案内板の方へ走ってみることにした。

大きく方向を外さない程度に枝道へ入って行ったら、昨年久保田先生と餓鬼岳の帰りに
泊まった小岩岳があった。  ( そうか〜、こんな所だったんだねえ〜 )
ちょっと目標にしてみた店の案内はまだずっと先で、そのまま走って行くと、
広々とした田園風景の所に出る。  なんとも長閑な風景だねえ〜・・・  何度も思う。

その店は田んぼの中の小道に入っていかないといけなかったので、もう行くのは止めたけど、
こんなに広〜い田んぼの中にある店って〜のも、行ってみたい気がするねえ〜
( 穴場かな? でもネットには出ていたが・・・ )

豊科から長野道に乗り、一路東京方面へと向かう。
午後の上り線は運転席側に陽が当たるので暑い!

中央道に入って諏訪湖SAに寄り道したが、
ここからすぐ下に諏訪湖が見えるというのは知らなかった。
普段は車を駐車するとそのまま建物の中へ入ってしまうので、
端の方へは来たことがなかったのだ。

駐車場の一番端の方にちょっとしたくつろぐ場所が作ってあるが、
そこの中央に不思議なエリアがあって、真ん中付近に石が置いてあり、
その周りに山の名前が書いてあるのだが、その石の上に立って何か話すと、
何故か自分の声が響いて聞こえるのだ。
石に小さな穴が削ってあるだけなのだが、とても不思議だ・・・

中央道を更に走ると、お決まりの八ヶ岳や南アルプスが見えてくる。
今日は良い天気で既に夕方の時間帯にも拘らず積乱雲も少なく、
山の稜線がはっきりと見えていた。
いつもなら八ヶ岳の稜線や南アルプス全体が、
ガス又は霞に包まれてよく見えないんだけどねえ〜
何故か今日は両方ともはっきりと見えている・・・  う〜ん、珍しい!

しかし問題がこの後に待っていた。
既に小仏トンネルを先頭に・・・ というお決まりのいつのも渋滞。
しかも今日はいつもよりちょっと長く、20Km近くに延びている。  う〜ん、ちと長いね〜
私たちがその辺に行く頃にはもっと長くなっているんじゃないの、などと言ってたら、
本当にそうなってしまった。

いつの間にか渋滞は25Km、八王子や高井戸まで3時間以上という、
無情な赤い文字が掲示板に出ていた。   全く〜、折角早く帰り着こうと思って、
タクシーまで使ったのにねえ・・・    と言ってもしょうがない。
更に渋滞は拡大し、小仏トンネル〜大月間30Kmになってしまう。
いや〜まいった、どうしましょう・・・( 笑 )

どうするどうすると悩んだ挙句、大月で降りることにし、一般道を走る。
まあ一般道も混んだり空いたりの繰り返しで、まあこんなもんかなあ〜といったところか・・・
20号線をタラタラと走り、上野原付近へ来た頃、
小仏トンネルまで渋滞8Kmと掲示板に出ていた。

8Kmなら行けるんじゃないの・・・ じゃあ乗ってみるか、てなわけで再度中央道に乗る。
しばらくは渋滞だったものの、緩やかに車は流れており、
小仏トンネルよりも結構手前から流れ始めていた。

その後、あの渋滞は何だったのというぐらい、どんどん車は流れたが、
調布付近に来る頃には暗くなっていた。
調布 I Cで高速を降り、しばらく一般道を走って三鷹へ向かう。
軽く道を間違えて少々遠回りしている途中、ちょっと頭のおかしな奴に出くわした。

自転車のくせに自動車と同じように車線の真ん中を走っているのだ。
当然クラクションを鳴らしたが、振り返ってこっちを見た後も、
そのまま走っている・・・  これは確信犯だねえ。

そいつはその後、道路の中央線付近を走り出し交差点に来ると、
前を走っていた軽ワゴン車にもクラクションを鳴らされていた。
ところがそいつは軽ワゴンの前に立ちはだかり、運転手に何やらケチを付けていた。

お陰で信号は青にも拘らず、車は渋滞してしまっている・・・・・  ほんと迷惑な奴だ。
誰がどう見ても、どちらがまともでどちらが馬鹿かは歴然なのだが、
ああいう時に正当な車の方が停まっていなくてはならないのは、絶対おかしいと思うのだ。

個人的には、ああいう社会の迷惑者はそのまま車で突き飛ばしてもいいんじゃないかと
思うのだけど、現在の道交法では車の方が強いという理由から、
何かトラブルが発生すると、 歩行者>自転車>バイク>自動車 という具合に、
物理的に強い側ほど不利な判定を食らうようになってしまっている。
絶対おかしいと思うんだけどねえ〜
強いか弱いかではなくて、正当か不当かが問題なんじゃないの???

どうして機械に乗っているというだけで、ルール無視をして他人に迷惑をかけている側より、
ルールを守って正しく行動している側が、罰を多く受けなくてはいけないのだ???
そうやって甘やかしているから、
調子に乗って好き勝手に他人の迷惑になることをしてしまうのだ。

実際問題、無灯火運転だの信号無視だのという交通違反は車やバイクより、
チャリや歩行者の方が圧倒的に多いように見えるけど、どうだろうか。
あれはやはり罰則が無いからやるんだろうねえ・・・・・
罰が無ければ何でもやるっていうモラルの無い状態っていうのも
ちょっと悲しいもんがあるけど、現実にはやはり、
規制がないとうまくいかないことも多いから、しょうがないんだろうねえ〜

私ははっきり言って、強い弱いじゃなくて正当性の有無で裁定する方が正しいと思うし、
自転車にも車と同じように、免許制度を設けた方が良いと思うんだけど、どうだろうね?

車だと駐車禁止違反で1万5千円の罰金だから、
自転車も3千円とか5千円とかにすれば、いちいち駅前に張り紙したり、
監視のオッチャンを雇わなくてもいいのではないかと思うんだけど・・・
そうすれば、駅前が広くなり、歩行者も安全にゆっくり歩けるようになるし、
駐輪違反で罰金取れば、結構な税収にもなるだろうし、監視人の人件費は削減できるし、
駅周辺に新たな駐輪場ビジネスが拡大して景気雇用対策の促進にも繋がったりしてねえ〜
もしかして良い事ばっかじゃないの〜?
な〜んて思ったりもするわけだけど、どうなんだろうね?

まあでも実際、ちょっと乗ってちょっと置いておけるというのは楽でいいし・・・ ( チャリも車も )
でもだからといって皆が皆、そうやってしまったら、
これまた社会迷惑問題になってしまうし・・・  難しいね。
な〜んか、チャリの批判者のようになったが、決してそんなつもりではない。
本筋からずれてしまった。
そうそう、ふざけた乗り方しやがってあの馬鹿野郎! という話だったのだ・・・・・

でも自分がもし前の車みたいにケチつけられていたらと思うと結構困るのだ。
車降りて行きそうだし・・・

車炎上予防とかいって、車に消火器を搭載することにし、運転席からの操作で
消火器を発射出来るようにしておくっていうのはどうだろうねえ〜
そしたら今後ああいった、人に迷惑をかけるようなことはしないように
更生させてあげるという、愛情一杯の立派な名目の下に、
思いっきり消火器をかけてあげるんだけどねえ〜    そうだ、自動車の
部材関連のお仕事をされている久保田先生に、今度作ってもらおう。 ( 笑 )

えらく話が飛んでしまった。

その後御飯食べてガソリン入れて、いざ千葉へ・・・
しかし道を間違えて高井戸まで行くのに一苦労。
いっつもどっかで道を間違えて上手くいかないものだ。
高速を降りる頃には結構疲れていたが、無事に帰着。

二日後、プリント屋さんで出来上がった写真を見て、
な〜んか色合いが変だよねえ〜、という話から、使っていたフィルムが
旧型の古いタイプのものだったということが発覚し、ちょっとショック・・・・・
折角久しぶりに晴れた登山だったのにい〜・・・  まっ、しょうがないか。

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