2003/04

西丹沢

犬越路

今年になって初めての山歩きに、ようやく出かけることになった。
昨年の11月に丹沢を歩いて以来、実に5ヶ月ぶりのハイキングだ。
こんなに間が空いたのは久しぶりかな〜・・・

本来はアルプスクラスの山々に出かけたいのだが、まだまだ雪にどっぷりと浸かっている為、
私のような楽チン希望登山者がそうそう簡単に出かけて行けるような状況ではない。

昨年から少しづついっしょに山歩きに出かけるようになった会社の先輩の I さんが
丹沢希望ということだったので、天気予報及びその他のスケジュールの都合で、
下記日程ということになった。

04/13 (日)  千葉 → 東名高速 → 西丹沢 → 犬越路往復 → 中川温泉泊
04/14 (日)  中川温泉 → 松田 → 東名高速 → 千葉

予定では私が車で丹沢へ向かう途中、東名高速のBSで I さんを拾って
そのまま西丹沢へ行き、檜洞丸に登ることになっていたのだが、
ちょっとした準備のミスが後々、今回の山行内容を大きく変えてしまうことになる。
しかし前夜の時点ではそんな事になるとは知る由もなかった。

04月 13日 (日)     晴れ

今回は東名高速の大井松田のBSで I さんを8時前に拾うことになっているので、
5時半頃に起きて6時過ぎには出発することにしていたのだが、
最近は遅寝遅起き気味なので、いつものように寝ると朝は辛いだろうなあということは
ある程度予想していた。

前日、ラッキ−なことに22時頃に眠くなってくれたので、23時前には寝ようと思っていたら、
珍しくダンディ−Kさんから電話がかかってきて、
ついつい予定より遅くまで電話で話し込んでしまった。   まずこれが最初の失敗。

しかし決定的な失敗は、その後寝る時に目覚まし時計を枕元においてしまったことだった。
いつもなら、翌朝が早くてすんなり起きられるとは考えにくい場合、
寝たまま目覚まし時計を止めてしまう可能性があるので、
枕元から離れた所に置くのだが、今回はうっかりそれをやってしまった。

朝、何気に目が覚めると、何故か目覚ましが鳴っていない。
ふと時計を見ると、なんと7時25分じゃないか・・・・・  これはどういうことだ?
しかし、あっという間に目は覚め、とんでもない大チョンボじゃないかあ! と悟るが、
時既に遅し・・・

そう、神奈川の外れの大井松田に7時50頃にいなくてはいけないこの私が、
なぜ7時25分に千葉の自宅で布団の中・・・・・
どう転んでも間に合うことがないのはすぐに理解できたが、だからといってこのまま
じっとしている訳にもいかず、とりあえず顔も洗わず歯も磨かず、
服着て荷物積んでいざ出発。
幸いなのは今日が日曜ということで、当初の予定通り月曜だったら完全にアウト状態だ。
平日の今頃の時間帯なんて、東京近郊の高速道路は渋滞で車が停まってしまうからね−

さすがは日曜の朝、近所の道路も幹線道路も随分と空いている。
R357から東関道に入り、首都高速湾岸線をひたすら走って、
レインボーブリッジを渡り3号渋谷線を走る。

がなんと驚くことに、7時35分頃に自宅を出発したのに、なんと8時頃には東名の
用賀 I Cを通過したのだ。   しかし今回はそんなにスッ飛ばした訳ではない。
先日、蔵王の帰りにスピード違反で捕まっているので、
一応120km/h程度に抑えて走ったしねえ・・・・・

だが別の不安の種が高速走行中に増えてしまったのだ。
なんと運転席側の窓が開かなくなってしまった。
とりあえず料金所ではドアを開ければいいけど、
面倒だし修理が必要なのかなあなどと考えると憂鬱である。

BSで待っててもらうのも悪いと思い、先に松田の駅まで歩いて行っててもらうように、
東名に入ってからすぐ I さんに電話したのだが、
このことが更なる激しい事態の悪化を招くことになってしまった。

おかげ様で8時35分には大井松田 I Cを降りることができ、10分ぐらい後に
新松田の駅に着いたのだが、見当たらないので電話すると、
なんとまだ大井松田 I C付近を歩いているというのだ。

ならば途中で会うだろうと思って、 I C付近まで行ってみるのだが、何故か見つからない。
R246、R255、R72などなど、付近の道路を何回もグルグル走るのだが、
一向に見つからない・・・
途中で何回も電話で話すのだが、何故か見つからないのだ。    おかしい。

8時頃に東名のBSから新松田の駅に向かって歩き出しているのだから、
どう考えても、8時半頃には駅付近に着いている筈なのに何故だろう・・・・・
とってもとっても不思議な状況だ。
時間を見ると既に9時半をまわっているし、まずいよなあ−、どうしよう・・・・・

ところが再び電話が鳴って話すと、
な〜んとR255を松田駅方面ではなく、逆の小田原方面に歩いていたそうだった。
あちゃ〜、そりゃ−見つからんわねえ〜。( 笑 )
てなことで I Cから逆方向に走ったら、すぐに見つかり、
まずはメデタシメデタシなのだが、当初の落ち合う時間からすると、
実にちょうど2時間遅れで合流する結果となってしまった。

山の中でも同じことだが、いくら地図やコンパスを持っていても、
自分の現在地が分からなければ結局はどちらに進んで行けばいいかは判断出来ない。
現在地を知ることはとっても大事なことなんだね〜
今回は、駅に向かってR255を進めば良いことは分かっていたが、
方向を見事に間違ったのが原因だった。

その後西丹沢へ向かって走り、西丹沢自然教室に到着したのは10時30分頃だった。
随分と遅くなったが、10時47分に歩き始めて車道をずっと歩いていると、
向こうから軽自動車に乗って来たおばちゃんが、檜洞に行くの? と聞いてくるので、
そうだと答えると、ふ〜んんん・・・  とそれで終わり。
てっきりこの先の登山道に障害等が発生したとか言われるのかと思ったら、
特に何もなくそれだけなのだ。
後で、あれはたぶん私たちのスタート時間が随分遅いので、
警告的な意図があったんだろうと推測する。

車道を離れて、犬越路への山道に入る。
最初の方は、結構整備が行き届いているようで、
新しい手摺りやまだ木の香りが残る橋などが設置されていた。
途中で何度か沢をちょっと渡る箇所が出てくるが、水量が少ないので特に問題は無い。
しかし増水している時などは、果たして渡れるのだろうか・・・・・???

それにしても5ヶ月もブランクがあると、随分と体が鈍ったらしく、
普段より少し荷物も軽いのに、やたらと重く感じて肩も痛くなるし、
たいした時間も歩いてないのに、疲れるのも早かった。

沢を離れてからは勾配がきつくなってきて、
歩くペースも随分と遅くなってゆっくりになってしまう。

途中、登山道が崩壊している箇所があって、虎ロープにつかまらないと
先の道に着地出来ない所もあるし、
枝がたくさん倒れていて道を塞いでいる所も結構多かった。
後半はあまり整備されてないようだ。

予定の時間を遅らせながらも急勾配のガレ場の多い登山道を進み、
殆ど前が見えないような感じにまで、左右から笹が覆いかぶさっている付近を過ぎると、
やっと見覚えのある犬越路の休憩場所に着いた。

な〜んとここまで来るのに、既に予定より30分も余計にかかっている・・・
手前で一度休んだ時に、檜は無理そうだから大室山にしようかと話していたが、
この分だと大室山も怪しい。    結局、ここで12時半を超えていることを考えて、
今日はここまでにして来た道を引き返すことに落ち着いた。

日曜だったが人は少なく、
休憩のテーブルを広〜く使うことが出来た。
天気予報では、今日は晴れで良い天気という
予想だったが、どうも曇りに近い感じだ。

犬越路の休憩所

檜の方を眺めると、どんよりしたグレーの雲に覆われていて、
時折り稜線が隠れたりもする。    夕立でもくるのかなと思える感じだ。

昼食を摂って雑談などをしているといつの間にか14時半頃になっていた。
着いたのが遅かったからね〜片付けて、来た道を降り始める。
I さんは降りが非常に苦手のようで、随分慎重にゆっくりと降りている。
私も今年の歩き始めだし、だるかったのでちょうどいい運動かもしれない。
( でも普段よりはかなり楽だ! )

先ほどの崩壊地の手前に来ると、
前を歩いていた二人組のおっちゃんたちが引き返して来た。
こちらから下る場合は虎ロープが遠くてつかめないから駄目だということだった。
ガレ場を下に降りて迂回するというので、私たちもいっしょにそちらを迂回した。

今回は谷筋だし、周りの木々も全然色づいてなく、
初冬のような景観だったので、殆ど写真を撮ることもない。
しばらくしてから、沢を渡るところでちょっと休憩することになった。
この辺の水はやっぱ綺麗だねえ−
もう雪解けというほどのものでもないせいか、沢の水は予想したよりもかなり温かった。
しかし犬越路から檜方面を眺めると、日陰部分にはまだ白く雪が残っているのが見えていた。

整備された新しい橋を超えると、向こうの方に車が停まっているのが見え、
もうあそこが林道だなあなどと思いながら歩いていたら、何やら突然足元でガサゴソと
音がしたので、びっくりして離れると蛇がにょろにょろと動いていた。
突然足元で動かれると驚くねえ−!!
しかし自然に蛇を見るとお金が入ってくるというのは本当だろうか?
聞いた話ではあるが・・・

そういえば思い出すのが、以前隊長たちと北アルプスの西穂高岳へ行った時、
3日目にテントを撤収して焼岳へ向かい、そのまま上高地へ降りるという
内容があったのだが、西穂山荘から焼岳への登山道も
わりと狭くて藪っぽい部分が多く、その時も同じことがあった。
隊長は平然と、何を騒いでるんだと言うのだが、
普通は足元で突然蛇が動き出したら驚くだろ・・・

林道を歩いていると、川に沿ってキャンプ場があるので、コテージなども
見えるのだが、随分と新しいコテージがたくさん出来ているようだった。
露天風呂もあると書いてあるし、普通のキャンプもいいねえ。

車に戻って中川温泉まで来ると、付近にはたくさん満開の桜が咲いていて、
なかなか綺麗だった。   そうか、この辺の標高だと今頃が見頃なんだねえ〜
そういえば奥多摩辺りも確か今頃だしね。

今日泊まるハイツ&ヴィラなかがわは、
テニスコートや体育館、ボーリング場まで完備しているらしい。
まだ夕食前の明るい時間だが、
休前日ではないせいか、随分と静かで客も少ないようだ。
風呂も殆ど貸切に近いし、これだから週末を外すのに慣れてくると、
止められなくなってしまう・・・・・

食事の後部屋に戻ると、久しぶりに歩いて疲れたことも手伝ってか、
二人してしばらく寝てしまった。
といっても、しっかり22時頃から酒を飲み始め、
結局3時頃まで飲んでしまった・・・   やっぱりねえ!

04月 14日 (月)     曇り

朝、目が覚めるとやはりちょっと眠い。
窓側の方を見ると I さんはもう起きていた。
そしてお約束の通りに、やっぱりビールを飲んでいた・・・・・   毎度のことである。

しかしよく朝から飲めるなあと思う。
私も酒は飲むけれど、どうも明るいうちは今ひとつ雰囲気が
足りないというか、そういう気分になりにくいのだ。
私はやっぱり酒を飲むなら夜って感じ・・・

食事用の座敷で朝食をいただくが、
普段は朝食を摂らないことの方が多いので、どうしてもペースは遅い。
ところが目の前の I さんは絶好調なのか、食べる食べる、
いくら茶碗が小さめだからって、朝から御飯を4杯も食べられるものだろうか・・・
しかもさっきまでビール飲んでたのにだよお〜・・・     この人一体何者?

部屋に戻るとまだ時間があったので、風呂に入りに行った。
月曜ということもあるのだろうけど、終始貸切状態だった。
しかし広い風呂の貸切はいいねえ−!

チェックアウトの準備をして
10時に宿を出ると、
しばらく宿の周りの桜を眺めに行く。

たくさん植えてある桜が
ちょうど満開で綺麗だったのだが、
あいにく空が曇りだったのがちょっと残念。

I さんはこの後、ちょっと湘南の方へ出かけるというので、
JRの松田駅まで送った後、帰途についた。
昨日動かなくなっていた運転席側の窓は、何故か調子よく動くようになっていた。

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