2001/10

北アルプス

立山三山

10/05 (金)  扇沢 → アルペンルート → 室堂 → 雷鳥沢キャンプ場
10/06 (土)  雷鳥平 → 一ノ越 → 立山三山 → 室堂乗越 → 雷鳥平
10/07 (日)  雷鳥平 → 室堂 → アルペンルート → 扇沢

立山は夏に初めて出かけたが、続けて再び来ることになり、今度はテント泊だ。
秋の立山は混雑するらしいので完全週末を避け、木曜日の夜中に移動する。
心配していたのはRWの混雑よりも、扇沢に車を駐車できるかどうかだった。

10月 05日 (金)     曇り 後ち 雨

夜、東京を出発して扇沢に着いたのが早朝。
大糸線に沿って走る一般道が空いていたので助かった。   さすが平日。
扇沢の駐車場で少し仮眠を取り、ゆっくりしてからアルペンルートへ入る。

今日は天気が悪く、ガスで周囲も良く見えない。
まあ今日は室堂でテントを張るだけなので、雨でも良いのだけど。

RWから眺める紅葉もガスがかかっていて
あまりよく見えない。
時折り、ガスが流れて眼下にたくさんの
紅葉が見えるが、陽光を浴びてない為、
色がくすんであまり綺麗ではない。

時期的にはちょうど良い頃なので、
晴天なら綺麗に見えただろうと思う。

RWやトローリーバスを乗り継いで、室堂に到着する。 ( 景色が見えんぞ・・・ )
金曜日だが秋の行楽シーズンの為、一般観光客がさすがに多い。

私たちはとりあえず雷鳥平へと向かう。   ガスの中だが、まだ雨は降っていない。
室堂から雷鳥平へは、整備された散策道を歩いて30分ほどなので楽だ。

雷鳥平のテント場は広くて整地されているが
地面が土なので、雨の時は面倒そうだ。

今日は平日の上、天気が良くないせいか、
テントの姿は殆ど見られない。
まだお昼頃の時間だからだろうか?

幸いにも雨は降っていないので、
さっさとテントを設営する。
雨の中での設営なんぞ、冗談じゃない。

その後、同行のお姉さんの知り合いが働いている、ミクリガ池温泉のお風呂に入りに行く。

平日の為、あまり混んではおらず、わりとゆっくり入ることができた。
その後働いている知り合いの人も混じって、しばらくラウンジでお茶タイム。
しかしテントに戻る頃には、結構な雨が降っていた。

夕方、お姉さんたちのテントで食事作り。
結構本格的に調理が始まっていた。  すげ−・・・

自分のテント泊の時の食事というと、
せいぜいお湯を入れて待って終わり、
というものばっかりだし〜 ( 笑 )

でもテント泊の食事でちゃんとしたものを
食べると、やっぱり美味いねえ〜

食事の後、小雨が降っているので外をブラつくこともなく、いつもの如くシュラフでお休み。

そのうちトイレに行きたくなったが、外はなかなか激しい雨になっているじゃないか。
テントからトイレまでは100mぐらいあって、さすがにこの雨では、
ちょっと小走りってわけにもいかず、レインスーツを着る羽目に・・・
着て出る時はまだ良いが、帰って来た時が大変だ。    濡れているしねえ〜
こういう時は、やはりテントには前室が必要だと強く感じる。

テント泊の欠点は何といっても、悪天の時の行動が面倒になることに尽きる。
だからグウたらな私は、テントを担いでいても、
雨の時は小屋に泊まることを考えるなんてよくある話。
しかし実際、雨のせいでテント泊を小屋泊に変えたことはまだない。

ん〜、明日は天気良くなるのだろうか・・・ ( ちと心配 )

10月 06日 (土)     快晴

朝、外を見ると、とても良い天気だ。   今日は稜線を歩く予定なのでとても嬉しい。
朝食の後、準備をして記念写真を撮り、いよいよ出発〜    先ずは一ノ越へ。

本来は橋を渡り、沢の向こう岸に沿って
回り込んで来るのだが、面倒なので近道を
しようと企む。  が、てこずってしまう。

この沢、一見簡単そうに見えるが、
なかなか渡れる所がなく、10m程なのに
結局渡るのに20分ぐらい要してしまった。

登山靴が水没しなくて良かった。

沢から少し離れて、南の方に目をやると、
黄金色に輝く平原が広がっていた。
なかなか美しい・・・

秋の青空と朝の光は、
とても美しいねえ〜

一ノ越を目指して穏やかな道を歩く。

周囲はすっかり秋色に染まっているが、
赤の紅葉はあまり見当たらない。

たまに赤く色づいた木もあったが、
極僅かしか無かった。

標高2500m近くにもなると、
10月上旬でも、晴天の朝は氷が張る。
放射冷却で冷えるからねえ〜

よほどの寒気の流入がないと、
さすがに雪は降らない。

もう少し斜面を登って行くと、
赤く色づいた紅葉がたくさんあった。

お姉さんの一人は、既にちょっと
お疲れ気味の様子・・・
まだ始まったばかりだってば〜
エンジンが暖まってないだけかな?

室堂平から来る整備された道と合流すると、
急に人が多くなる。
観光客がたくさん増えるからねえ〜

ちょっと登ると、一ノ越に到着〜
お疲れ様〜、  休憩じゃ。

山荘の裏手にまわると、
裏銀座方面の景色が広がる。

遠くに槍穂高連峰まで見えるねえ〜
こういう景色を見てしまうと、
早く稜線に上がりたくなってしまう。

裏銀座は目立たないので、ちょっと
分かり難いが、まあまあ分かる。

ここから雄山まではすぐだが、
かなり急勾配なので、ちょっと疲れるね。

雄山神社まで来ると絶景が広がる。
一ノ越山荘は随分下になっていた。
やはり急なのだ。  一般人も大変そう。

室堂平には雲海が無く、綺麗に見える。

さあ、休憩だあ〜

それにしても一般観光客が多過ぎる。
確かに室堂から1時間半ぐらいで来れるので
楽だが、ここは3000mの稜線だって−の。

荷物無しとか、スーツ姿とか、
それはちょっと問題だと思うのだがねえ。

この手の方々に勉強させるには、天気が
急変して荒れるのが一番良い薬だと思うが、
それでは写真が撮れないので私も困る。

後立山連峰北部も綺麗に見えた。

長野県側も雲海に覆われているようだ。
ってことは、ここだけ雲が無いのか・・・

下界は薄晴れって感じなのだろうかねえ?
何はともあれ、上空が青空なのは良い事だ。

雷鳥平を中望遠で撮るとよく分かる。

左に室堂のターミナル、右上が地獄谷。
真ん中がミクリガ池で、雷鳥沢のテント場は
もっと右側で画面から外れている。

夏なら全体が緑で、あちらこちらに
白い雪が点在していて清清しいのだが、
やっぱり秋って感じだねえ・・・

針ノ木岳の方を見ると、
手前に黒部湖が見える。

針ノ木岳から黒部湖への斜面もかなり急だ。

針ノ木岳の稜線を歩いた時も晴天で、
黒部湖や立山連峰が綺麗に見えたのが
ちょっと懐かしい。

大汝山から富士ノ折立あたりは、
殆どアップダウンがなくて楽に歩ける。

一般人は雄山から室堂へ引き返すので、
この辺はわりと空いている。

室堂の景色も少しずつ感じが変わる。
雲海が発達してだんだん増えているねえ。

記念写真はちょっと逆光になってしまった。

真砂岳付近から真砂乗越を俯瞰。
人と比べると、右側のカールは大きいねえ〜
稜線上の登山者は小さ過ぎて見えないし・・・

この時期にカール底に雪があるということは
きっと万年雪なんだろうねえ。

穏やかな稜線歩きは、やっぱり快適だ。

真砂乗越を過ぎてしばらく登ると、
別山に到着〜

ここまで来ると、急に剣岳が大きく見える。
すっきりした剣岳が下界に雲海を携えると
美し過ぎる光景だ。   やっぱり凄い!!
でも夏の方がもちっと綺麗かな・・・

広角レンズなのでちょっと小さめだが、
肉眼だともう少し大きく見えるので迫力あり。

歩いて来た立山方面を振り返る。
そう遠くはなかったねえ〜

だいぶ太陽が西側にまわったので、
東側の斜面はもう影になってしまった。

午後になってもガスが沸かないので、
今日は本当の晴天だったようだ。

別山の北峰から別山を眺めると、
背景にはすっかり雲海が広がっていた。

別山の北峰は剣岳の展望台だったので
行ってみたのだけど、確かに迫力満点!
天気が良ければ、ここは絶対行くべきだね〜

ここからの剣岳を撮影したつもりだったのに
実は写真を撮ってなかったようで、
後でかなりの大ショック・・・ ( 泣泣泣 )

別山から剣御前小舎へ移動。

ここまで来ると、今度は奥大日岳の稜線が
見えるが、すっかり雲海に埋もれていた。

雲海と逆光になると、輝度差が大きく
なるので、写真はちょっと難しいねえ〜
山が真っ暗じゃないか。 ( 笑 )

出発前にもう一度剣岳を撮影したけど、
撮っておいて良かった〜
別山からのが撮れてなかったからねえ。

西日に染まるのも、なかなか美しい。

準備を済ませて雷鳥沢へと降るが、
今日は雷鳥坂ではなく、新室堂乗越経由。

新室堂乗越へと降っていると、
西の方はすっかり夕方の光景だ。

上空にも少し雲が出てきて、もしかしたら
明日は天気が下り坂なのだろうか・・・

狭い道を降っていると、途中でたま〜に
綺麗な紅葉がある。  周囲が影だったので
スポット的に紅葉が浮かんで綺麗だ。

テント場に戻ると、準備を済ませて
雷鳥荘へお風呂に入りに行く。
やはり登山の後にお風呂に入れるのは
とても気持ちが良い。

その後、折角お姉さんたちが夕食の準備を
してくれるのだが、不幸なことに腹痛に
見舞われてしまい、食事どころではなく・・・
こんな時にねえ、全く〜

残念ながら、そのまま就寝状態だった。

10月 07日 (日)     晴れ

夜中に目が覚めて外を覗いて見ると、
星がたくさん出ていて綺麗な空だった。

1時半から2時頃の時間帯だったと思うが、
折角なので、星の写真を撮ってみる。

星の写真はしょっちゅう撮るものではないし、
秋の方が空もクリアだしねえ〜

朝、周囲が明るそうなので外に出ると、
すっげ〜良い天気じゃないか・・・
でも昨日の朝より少し雲は多めだった。

今日は帰るだけだが、やはり晴天は良い。
のんびりするには絶好の行楽日和だ。

朝食をゆっくりとテーブルで食べる。
なんかとっても幸せな気分だ。

朝食の後、ゆっくり周囲を散策する。
昨日渡渉するのに苦労した沢や、
南側の斜面の方へ行ってみる。

上空にはパラグライダーも飛んでいる。
気持ち良いだろうねえ〜、こういう日は。

南側の斜面はわりと綺麗な紅葉があり、
写真を撮るには良い光景が多かった。

斜面なので、あまり紅葉そのものには
近づけないが、まあまあ撮ることはできた。
しかしよく見ると、かなりの色付きだ。

今年の秋は涸沢へ行った時期が早過ぎて、
良い紅葉が見れなかったから、ちょうど良かった。

午後、良い時間になってきたので、
テントを片付けて帰る準備をする。

ここは平坦なのでテントは非常に張り易い。
雨じゃなければ、良いテント場だと思う。
初日が雨でちょっと大変だったけど、
雨の時は涸沢みたいに岩場が楽だね〜

リンドウ池付近を歩いている頃は、
ガスに包まれてしまい、もう雨かなと
思ったが、ミクリガ池付近まで来ると、
また晴れ間が戻ってきた。

室堂ターミナルへ行くと、大変なことに・・・
立山RWが2時間半待ち・・・ ???
SKI場のリフトでもそんなに待たないぞ。
さすがは秋の3連休だねえ。

結局、大観峰で2時間ぐらい待って
ようやくRWに乗る頃にはもう真っ暗だった。

立山RWは、普通16時半頃で終わりだが、
1年のうち秋の3連休だけ、延長運転をするそうだ。
だろうね〜、 でないとあの混雑ではかなりの人が室堂に取り残されてしまう。

アルペンルートの職員の方は、乗り場で客が乗車待ちをしている時に、
黒部の自然の写真集などの販売をしているのだが、このしゃべりが結構笑える。
下手な漫才師なんぞより、よっぽど面白いのだ。   努力されているんだねえ〜

当初、暗くなるまで待たされて、えらい目に遭ったと思っていたが、
結果的に自分にとっては、逆にとんでもないラッキーだった。

RWは黒部湖へ向かって降っていくのだが、黒部湖を挟んで正面には
針ノ木岳などが連なる後立山連邦がすぐ目の前にある。
夕方少しガスが多かったが、この時間帯にはすっかりガスも無くなり、晴天になっていた。
そして月明かりで正面の後立山連邦が明るく照らし出されていたのである。

RWは日中運行のせいか車内に明かりがないらしく、満員なのに真っ暗だ。
これもまた妙にワクワクするが、正面の後立山連邦が闇夜に浮かび上がってとても美しい。

RWの中から写真を撮る事が出来なかったのは非常に残念だったが、
あの光景を見れただけでも超ラッキーだと思う。
なんせここのRWの延長運転は秋の3連休だけだし、その時に上手く最後の方の運転に
当らないといけないし、何といってもその時に月明かりの晴天でないといけないからだ。
もう二度と見ることのなさそうな貴重な光景が見れて、とっても幸せだったねえ。

帰りは横浜と新宿付近をまわり、都心で既に日付けが変わっていた。
翌日が休みで良かった・・・・・

やはり高山での秋晴れはとっても素晴らしい。
絶対止められん! って、毎度の如く思わされる。

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